婚活に励んでいた２０代の頃、公務員と言えば結婚相手としてはかなり高条件だと思っていました。

そこで、公務員限定のお見合いパーティに参加し、見事、公務員の彼を獲得した私。しかも、彼は穏やかで優しい性格、お付き合いは順調に進み、トントン拍子に結婚の運びとなりました。

はっきり言って、私は有頂天になっていました。こうも上手くいくとは思ってもみなかったと、友達にも自慢していたくらいです。

ところが、困ったことに、私が結婚した相手は公務員でも地方ではなく国家公務員。公務員には転勤がつきものです。夫の転勤に合わせて２，３年ごとに日本全国を転々とする転勤族の生活が始まりました。

夫について日本中を転々とするため私は自分の仕事を辞めることになりました。私たちは夫の収入だけで生活していかなければいけません。しかし！私はよく知りませんでした。公務員の魅力は身分の安定であり、お給料はそれほど、高いわけではなかったのです。２０代の公務員なら、月収は手取りで２０万ありません。家賃の安い官舎に住んでいるとはいえ、生活するには心もとない金額です。

しかも、新たな土地で仕事を探そうとしていた矢先、妊娠が発覚します。お互いの実家から遠く、周囲に知り合いのいない土地で初めての妊娠生活に私は精神的にかなり弱ってしまいました。そして、出産し、お互いの実家に頼れないなかでの初めての育児にバタバタの毎日です。とても仕事を探す余裕はありません。公園デビューしてママ友が出来たとたんに、また、転勤のための引っ越しです。また、お互いの実家から遠く離れた土地で一からの生活、その繰り返し、二人目も生まれました。

こんな生活では、とても私が仕事を探すどころではありませんでした。生活はギリギリまで切り詰めるしかありません。

「こんなはずじゃなかった。公務員と結婚したら安泰だと思ってたのにー！」というのが、私の本音です。